蝉が大合唱している。
職場で貸し出しして戻って来た備品を整理していた。蚊取り器みたいなものがあったので、先輩に仕舞う場所を訊いたら、コンセントに差しておいてください、と言われたのでそうしておいた。フロントで作業をしていたら、別の先輩さんが来て「ちょっと、ちょっと。」ち手招きされた。何だろう、と思いながら中へ入ると、その蚊取り器の設置方法が間違えていたので教えてくれた。ボトルを差し込むタイプなのだが、どこへ入れるか分からず、あまりじっくり考える時間がなかったので、上と下を逆にしてボトルを載せておいたのを先輩が見つけたのだった。普段は蚊取り線香しか使わないので、使用方法が分からなかったのである。
アメリカから帰国してから９年目なのだけど、まだまだ知らない事があるんだな、と実感したのだった。
今日も忙しい。
でも早番の日は時間が過ぎるのがとても速いし、一緒に働いている人達も好きなので、苦にならない。明日、明後日はお休みなので、気持ちが高揚している。
明日はAさんと彼女の職場近くのレストランでランチの約束をしている。何度か約束して行けなかったので、今回は是非行きたい。その後、アーティストのYさんのご実家へ伺う事になっている。築年数は私の家と同じくらいで洋室や、立派な蔵もあるそうである。Yさん達は水曜日にパリに戻られる。
木曜日から3日間は遅番なのが悲しいけれど、明日からの2日間は楽しく過ごしたい。
妹が調べて行きたい、と言っていたパン屋さんへ、開店と同時入店を目指して行って来た。Pan Perduとグリューエルチーズのパンがとても美味しかった。でもパン自体は他のお店の方が良いね、と妹と話していた。
昼から龍玖はアーティストのYさんの息子のJ君と、瑞麗さんとパリの学校で同級生だった男の子のお兄さんと３人で出かけて行った。私たち三人は昼食後、掃除をした。１階部分はそれなりに見える様になった。
続きます。
夏休みに入り、仕事はとても忙しくなった。
仕事を終えた後、仕事場の前まで向かえに来てくれている妹の車を探した。それらしき車を見つけ、満面の笑みで駆け寄っていったら、ベンツだった。途中で気づき、妹の車を必死で探し、反対方向に停まっているのを見つけた。車に乗り込む時「どうしてそんなに笑顔なの。」と訊かれた。「色々恥ずかしくなってしまった。」と答えた。
瑞麗さんはお祭りへ友達と出かけたし、龍玖は塾へ行ったので、妹とどこかで夕ご飯を食べようとなり、妹とは殆ど食べた事がないインド料理にする事にした。
烏丸鞍馬口にあるインド料理店へ行った。私はタリー、妹はハンバーグ、そして前菜にドーサを頼んだ。まずハンバーグとタリーが運ばれて来たので、早速食べ始めた。暫くしてドーサが来たのだが、その大きさに驚愕した。前に頼んだドーサの４倍はありそうだった。
そんなものを完食出来る筈がなく、残りは箱に入れて貰い持ち帰った。
龍玖の夕食のための買い物をしてから帰宅した。マグロの漬け丼を作って龍玖に食べさせた。友達とお祭りに行っていた瑞麗さんは服に着替え、お祭り自体は午後９時で終わっていたが、マウジーさんの一日喫茶店でおやつを食べてからカラオケへ行くために、商店街へと繰り出した。
マウジーさんに近況を報告し、おやつはバナナケーキとココナッツアイスクリームを注文した。どちらもとても美味しかった。
お店にはビーズ細工が得意な大学の教員の男性がビーズでアレンジをされていた。瑞麗さんは暫くその男性と話をしていた。
Y子さんにお暇を告げて、ジャンカラへ向かった。一部屋だけ空いていたので、そこで一時間歌を歌った。
家に帰る途中、夜店で使われていた氷が大量に道路に残っていた。
その後帰宅し駅に自転車を置いていたので、妹に駅まで送って貰い、自転車で帰った。ものすごく疲れていたので布団を敷いて、龍玖と瑞麗さんより早く眠った。
ここに引っ越してきて始めて蜩の声を聞いた。
移動しながら鳴いていたみたいで、段々と声が遠のいていった。
例年通り、家の庭には蝉が沢山やってきて鳴いている。全部蜩に変わってくれたらいいのに。他の虫の声はまだ聞いていない。
変な時間にまた起きてしまった。もう眠るほどの時間はないので、このまま起きて家事をこなそうと思う。
京都の空も相変わらず綺麗である。
仕事帰りに虹さんへ立ち寄った。
AさんとYさんも水中エンジンの作動する様子を見に来ていた。私は仕事場を出るのが遅くなり、虹さんへ着いたのは午後６時近くだった。ちょうどガソリンが切れた時だったみたいで、ガソリンの買い出しに行っているみたい、とAさんが言っていた。
２度目のエンジンが可動するまで、水中エンジンについての話をした。エンジニアの方がガソリンを持って戻って来られ、ガソリンをタンクに移してまたエンジンが動き始めた。今回も１０数人の人たちがエンジンが静かに動く様子を見に来られていた。オーナーのKさんはエンジンが作動している間、一酸化炭素がマフラーから漏れていないかどうか、計量器で測りながら注意深く見守っていた。排出された排気ガスはホースを通って、隣の空き地に排出されていた。プレキシグラスに納められたマフラーからは、排気ガスとともに水蒸気が発生し、グラスが曇り水滴が溜まっていた。エンジンを一旦止める頃には、排気ガスが通るパイプはかなりの熱を帯び、ずっと触ってはいられない位だった。
もうこの作品を見る事はないんだ、と思いながら、エンジンが廻る様子を眺めていた。
中途半端な時間に目が覚めてしまった。昨晩は先日食べた魚介類のスープのラーメンにすっかり虜になり、前から気になっていた最寄りの駅近くにある、やはり魚介類のスープのラーメン店で遅い夕食を摂った。麺が平たくて、柚子胡椒が効いているスープもチャーシューも美味しかった。帰宅し、そのまま床で眠ってしまった。
今日のお昼過ぎにパリから東京へ帰って来ている、瑞麗さんの友人が１泊旅行で遊びに来る。京都駅に到着する新幹線の車両までお迎えに行く事になっている。それまでに家の体裁を整えなければいけないのである。瑞麗さんが朝早めにこちらに来る事になっている。一緒に大掃除をするつもりである。何処まで出来るだろうか。
龍玖がカナダへ旅立った後、８月末に母と妹、瑞麗さんと自分の４人で琵琶湖近くのホテルへ一泊旅行へ行く。瑞麗さんのメインの楽しみはプールで遊ぶ事なのだけど、今回は龍玖がいないので、一人で寂しく思うかもしれない。
もう一つ、最近浮上した、Yさんと高松へ一泊旅行へ行くという計画がある。私の８月のシフトわかり次第、Yさんの予定と照らし合わせて決める事になっている。メインイベントは美術館来訪（うどんを食べる事はサイドイベント）である。ものすごく行きたいので、Yさんとうまくスケジュールが合うように祈っている。
今年の夏もあっと言う間に終わりそうな気がする。
余裕がない。出来て来たと思ったら夏休み突入でイレギュラーになり、それに加えて龍玖のカナダ行きの準備などで、もう混乱している。龍玖は8月20日に行くらしい。その6日後位にYちゃんが来る事になっている。その事を励みに頑張ろうと思う。
明日は午後１２時５０分から仕事なのだけど、午前中に家の片付けをしたいので早く起きるつもりにしている。今夜は布団に早めに入り、うとうとしていたら電話がかかってきた。母が龍玖の事で怒り心頭で、２０分間位、私が代わりに叱られていた。「出来る事はもうしたので、ただ受け入れて、穏やかに送り出すしかない。」と言うと、母は私の代弁をしている、と自分でも自覚しているので、私がそういうなら仕方がない、と諦めたみたいだった。それでも龍玖が一旦行かない、と言ったのにまた翻した事に関しては許せないみたいで「もう会いたくない。」と言っていた。
龍玖には堺へ行って私の両親にきちんと話をして来なさい、と言っている。そして３ヶ月間通った地元の中学にも挨拶に行く様に、と話している。塾とクラシックギターの先生にも、彼自身に辞める事を言いに行かせるつもりである。後を濁さずに行って欲しい。
折角早く眠れそうだったのに、目が冴えてしまった。明日は遅番なので、立ち仕事がメインになる。出来るだけ眠って置きたいのだけど、色々な事が頭の中でぐるぐるしているので難しいかもしれない。
虹さんでもらったチェキの写真を飾っている。色が作品とよく合っている。エンジンは一日３回位動かしているそうなので、問い合わせの上、是非エンジンが動いている様子を見に行ってみてください。
今日はゆっくり過ごしている。
昨晩は瑞麗さんはその前の夜に引き続き、Sちゃんの家に泊まる事になっていた。今朝は学校の勉強会があったのだが、当然行けず先生から連絡があった。何度言っても都合の悪いことは覚えていないので、直前まで言い続けるしかないのだけど、仕事で出来なかった。
龍玖は昨晩はここに泊まった。真夜中、床に転がって眠っていたら耳に水を入れられた。今朝はかけ布団のシーツの付け方を教えた。電子レンジさえ使えないので、家事を可能な限り教えて、スーザンさんのお手伝いが出来る様に仕込むつもりにしている。
今のところ仕事は週４日程度入っている。上司に、もしかしたらもう一つのロケーションへ行けるかもしれない、と言われた。今の場所よりも、外国人のお客さんが断然多いので、仕事がしやすく感じられた。そうなればいいな、と考えている。
今週のしいたけ占いでは、非現実な事を考えたり、触れたりましょう、と書かれていた。そんなことはしょっちゅう考えている。それから非現実な空間に行く事も良い、ともあった。私の行ける範囲でそういう場所はあるのだろうか。
音楽だけでも幻想的な曲を聴こう。
自動車の展示販売所のように、蛍光灯の照明がぴったり作品に合っていた。
龍玖は８月下旬にカナダへ行く事になった。１８歳までは一緒にいられると思っていたのだけど、４年も早まってしまった。急すぎて心の方が着いて行かない。
なんとなくこれは悪い方向へは行かないだろう、と思ってはいる。早く新しい状況に慣れて、自分自身も自分のしたい事をして行きたい。
