ジョン・ケージをYouTubeで聴いている。サンフランシスコで学生の時に演奏会で聴いて以来である。
ジョン・ケージはサンフランシスコと縁が深く、私の先生がジョン・ケージと交流があったというのもあり、彼の作品、特に版画を良く観る機会があった。デザイナーの友人たちは彼の存在自体を崇めているような雰囲気で、私はちょっと引いていた。彼の一貫した概念は尊敬するけれど、一連のアート作品についてはセンスがあるな、という程度だった。
音楽もそうで、かの有名な「４分３３秒」は凄いと思った（あれは普通に”聴く”曲ではないけれど）。古い教会で聴いた彼のピアノ曲は、その頃の私には特に興味を惹くものでもなかった。
瑞麗さんの同級生のお母さんがピアニストで、以前演奏会でジョン・ケージを弾いておられたことを知り、興味を持ったのでYouTubeで聴いてみたのである。
目から鱗だった。心地良い音が鳴り続けている。
