龍玖がみさきの家へ行く事になった。
ブリブリは友人の結婚式に出るから行かせない、と言い張っていた。中国での結婚式に出席する機会もあまりないし、大事な友人なので是非お祝いしたい、と思っているからである。
それでスカイプで言い合いになり、この３日間まともに話していなかった。アメリカ、カナダでは修学旅行など学校から旅行をする習慣がないので、欠席しても大したことではないと思うのだろう。MちゃんママのS子さんもフランスでも一緒だ、と言っていた。
龍玖の家庭教師のI先生は、これはただの宿泊訓練ではなく、日本の教育システムがこの５０年で培ったカリキュラムだから、きっと良い経験になるだろう、とおっしゃっていた。
私はあまり自分の判断力に自信がないのだが、この件に関しては龍玖のために絶対に譲らない、と決めていた。だからブリブリが納得して同意してくれたので本当に嬉しかった。
育って来た環境、文化の違いを、アメリカにいた頃よりもこちらへ戻ってきてからの方が痛感している。うまく良いところを両方から取り入れてやっていければ良いのだが、それはとても難しい。
