メルカドで思ったより時間を過ごしてしまった。午後4時にグエル邸に到着した。
見学は午後5時半までである。入館は午後4時半までとなっている。隣のチケット売り場で入場券を購入し、荷物検査を受けて入った。
中は曇りで日が落ちかかっていた事もあり、思っていたよりずっと暗い。オーディオガイドを受け取り、直ぐに聞き始めた。
玄関を入って直ぐの所にある階段を上がった。手摺りの所がそのままベンチの背もたれになっていた。天井から階段の手摺り、ランプの傘に至るまで、細やかな装飾が施されている。
グエル邸は敷地が150㎡だそうである。カサ・パトリョのように形や大きさが違う柱を前後にずらし、スペースを広く見せるように工夫されている。
この家の中で特に圧巻だったのは、来客を持てなすサロンだった。隣の部屋に続く大きな扉を開け放つと、大きな広間になり、そしてチャペルとなる。その正面にはパイプオルガンが設置されている(演奏者は見えない様になっている)。そこは4階まで吹き抜けになっていて、3階のグエル夫婦の部屋から下の様子を伺う事が出来る様になっていた。
グエル邸はガウディの初期の設計らしい。それに潤沢な資本があったので、贅を凝らした装飾が特にこのサロンに見られた。この日は天気が良くなかったの分からなかったけれど、晴れた日には上にあるドームから光が入るそうである。
天井の細工も凄まじい。
食堂
チャペルのある部屋から階段を上がり、グエル氏とグエル夫人、そして子供達の部屋へと見学していった。冬は寒さが厳しいので、どの部屋にも暖炉が設置されていた。
アールヌーヴォーの曲線の美しさにうっとりしながら部屋を巡って行った。
一番上のお嬢さんの胸像だそうである。
美しいステンドグラスの衝立に暫く見入っていた。
最後に屋上へと向かった。全ての煙突が割れたタイルで覆われ、生物又は植物のような形をしていた。
係員の人が屋上まで閉館を知らせに来たので、通用階段を降りて行った。
こちらの階段も綺麗だった。
アールヌーヴォーの影響が色濃い、重厚で美しい建物だった。