あまりなにもしたくなくてパジャマ姿でうろうろとキッチンで寛ぐ。もっと建設的に時間を使え、もったいない、と言われる。今日は時間を無駄に過ごしたいのだ、と答える。が、龍玖の本棚を整理すれば安い飲茶を食べさせてくれる、と言ったのでそのようにした。
龍玖の昼寝を終えてからチャイナタウンへ。さすが土曜日とあってミッションストリートは人と車でいっぱいである。そこをマーケット通りへ通り抜け、テンダーロインへ入りJones Streetを上がり、そのままノブヒルへと向かって行った。
Jones StreetとCalifornia Streetの角にあるMasonic Hallでは日本から「人体の不思議展」がしばらく展示されている。そこを右折して高級ホテルの並ぶCalifornia Streetを東へ行きチャイナタウンへ。ここも人であふれている。観光シーズンたけなわである。スポットを見つけて路上駐車し、お腹が空いて機嫌の悪い龍玖のために、駐車したところから近いテイクアウトの点心の店へ入った。そこは私がノースビーチで暮らしていた頃、仕事前に立ち寄り朝食を調達していた店である。私たちが着いた頃にはすでに２時過ぎていたので、店も終わりかけで私の好きなものは売り切れていた。それでもうれしくてたくさん買ったが、全部で９ドルであった。飲茶の大御所「Tonkyang」の６分の１の値段だ。全部平らげてからデザートへ。Columbaus Ave.にある「Stella Pastry」へ。ブリブリがここのパンナコッタが好きなのである。パンナコッタ１つ、ブラウニーのようにチョコレートたっぷりのクッキー１枚、パルミエを１枚とアメリカーナを１つ買う。８ドル６０セント。お昼御飯と変わらない。今の私たちにはちょっとした贅沢であった。
久しぶりにコーヒーを少し飲んだ。さすがイタリア街、完璧においしかった。通りの向かいにあるイタリアンデリでサンドイッチ用のサラミとチーズを買う。龍玖の就学資金調達のためである。それから１ブロック下がり、「City Lights Book Store」へ。ここも久しぶりである。私はここの＄２０クーポンを持っているので、何かいい本はないかと物色する。特に目に付く本はなかったので何も買わずにそこを出る。脇道に入りまたチャイナタウンへ。Stockton Streetを歩き車へ向かう途中の店で蠣油を買う。ブリブリが日本町のパン屋で、ブリ両親が好きなパンを買いたいというので、日本町へ。Japan Centerの中にあるアンデルセンというパン屋（ここはちゃんとコペンハーゲンに店を持っているらしい）でパンを買う。＄１ストアへ行きインスタントラーメンと焼そばをいくつか買い帰宅する。
龍玖のためにアマゾンで購入した「空港」の本が届いていた。お絵書きをしながら龍玖にゆで卵、全粒パンのトースト１枚、ニンジンスティックを食べさせた。龍玖に私達3人が飛行機に乗っている絵を描いて欲しいと言われ、そのようにする。龍玖と私はなかなかうまく描けたが、ブリブリがいけすかないスキンヘッドのDJのようになってしまった。その絵を見てブリブリはすこし傷付いたようだった。薄毛でひげつらは難しいのである。
ブリブリは会社の同僚の「テキーラパーティ」へブレント君と出かけ、龍玖と一緒にベッドの上で「空港」の本を読んで今日１日は終わったのであった。
