いやはや疲れた。精神的にである。テストだけなので今日のクラスは早く終わるだろう、とふんでいたら９時15分までかかった。いつもの授業と変わりない時間である。信じられないほど音が外れまくっている人が幾人もいたので、自分はどん底ではないんだ、とひどく驚いた。先生がそれらの人が一言発するごとにやり直させるので、えらく長くかかった。あまり疲れて最後の15分はぼんやりとしていた。私はいつも教室の出入り口のそばで座っているのだが、帰る用意でもしようか、としていると瑞麗さんの声が聞こえた。はっと廊下を見るとブリブリが瑞麗さんを抱っこして佇んでいたのでびっくりした。早く帰れる、と言っていたのに遅いので学校まで来てくれたのだった。瑞麗さんは今日は昼寝を３時間くらいしたので、９時過ぎでもまだ眠らずに私を待っていてくれたのだ。おかげで徒歩で帰らずに済んで嬉しかった。家に着いて10分後には瑞麗さんは寝息をたてていた。龍玖はブリ両親が学校へ迎えに行ってくれていて、彼等の家でそのまま泊まることになっていたので、一日中家に籠ってスピーチの練習をしていた。そのせいで彼女を外に連れて行ってあげなかった。明日は瑞麗さんと一緒に龍玖を迎えに行く前にどこかへ遠出をしようと思う。
