最後に行った。恥ずかしいながら、ターナーについては、絵の具のメーカーの名前になっているくらいだから、絵が上手なんだろう、くらいしか知らなかった。ギャラリーに入って絵を観ているうちに、その技術の高さに驚いた。作風が何度も変わっているが、どれも完成度が高い。感嘆しながら観て廻っていると、上階に続く小さな階段を見つけた。上っていくと、そこにはターナーのエッチングと彩色の研究についての展示がされていた。
ターナーは腕のたつエッチング職人を何人も雇い、自身の油絵をエッチングにおこす工房を持っていた。丸投げではなく、テスト刷りには細かくチェックを入れ、最終的には自ら版にてを加えることもあったらしい。彩色の遍歴はとても興味深かった。もう少し調べてみよう、と思った。
近代美術館では人に酔ってしまいそうだったが、ゆっくり観る事が出来たので本当に良かった。