lulu_batailleの日記

日々起こった事、思った事を記していきます。

忙しい日

瑞麗さんを学校へ送った後、京都市美術館で開催されている「ゴッホ」展へ行った。朝9時過ぎにも関わらず、館内はかなり人が集まっていた。アムステルダムにあるゴッホ美術館が改修中のため、良い作品を借りることが出来たという評判を聞いたので観に行ったのである。

見た事のないパリ時代の作品が展示されていた。あまり高級ではない絵の具を使っていて、そのころ流行した画材や既製品のキャンバス、安価な油絵の具を使っていたという話、X線写真で撮られた作品には、下書きの線が描かれていたなど、興味深い学術的な展示があった。

特にゴッホの自画像に使われていた赤い絵の具のオリジナルの色を検証した展示は面白かった。使われた顔料によって耐久性が違う。

エッチングのインクでも赤は劣化がしやすい。黄色は金属の版に反応してグレイがかった色になるため、昔からcharbonnelを使っていた。赤と青に関しては以前は安価なインクを使っていたが、赤が変色していく様子を見てからはcharbonnelに変えたという経緯がある。

1960年代に活躍したアーティストの作品も、当時はやった材料を使ってオブジェを制作していたが、劣化が激しく展示もままならない、と聞いた.
残念な事だと思う。