lulu_batailleの日記

日々起こった事、思った事を記していきます。

the fourth day at the atelier

アトリエに到着したのは10時45分くらいだった。少しイタリアの有名な詩人/活動家の有名な詩について話した後、授業になった。今日はcross hatchingの事を学んだ。1450年代にエッチングが発明された時からある技法である。デッサンの技法では一番難しいらしい。案の定すごく苦労した。今日はモデルさんが1時に来てくれたので、この3日間より長く描く事が出来た。60代くらいの男性でとても寡黙だった。休憩の時黙って隣の八百屋さんへ行き、ネクタリンを人数分購入し、黙ってひとつくれた。とても優しそうな人だった。

私たちの先生はこの美術学校を経営しているご夫婦のご主人の方である。英語がめちゃくちゃ上手で、発音もフランス語訛りがthをtと発音する以外に殆どないため、どうしてだろうと思っていた。彼はセルビア出身で、91年のクロアチア紛争の時にパリへ一家で移ってきたそうである。彼は当時14歳だった。当時のユーゴスラビアは英語教育が盛んで、中学を卒業するまでには完璧に英語を話せるようになるらしい。彼の英語の発音の美しさは、彼の母国語がスラブ言語ということにある、と言っていた。北欧の言語とスラブ言語は沢山の発音があり、英語の発音もカバーしているらしい。それでノルウェースウェーデンデンマーク出身のクラスメイトの英語も訛りが無かったんだ、と納得した。

cross hatchingは難しくて途中投げ出したくなったが、帰る前までには何となく理解出来た。先生の絵を模写して練習していると、先生が「なんだかマンガチックになったね。といっても劇画のほうだけど。」「マンガは読まないけれど、僕の生徒が好きで見せて貰ったことがあるんだ。『アキラ』とか『攻殻機動隊』とか。素晴らしい描画力だよね。」と言っていた。
明日は最終日である。先生の許可を得たので、瑞麗さんを朝から連れて行き、授業を受けることになっている。家へ帰る途中、たくさんおやつを購入した。どうか滞りなく最後の授業を終えられますように。