lulu_batailleの日記

日々起こった事、思った事を記していきます。

今読んでいる本

半袖を着ているが少し肌寒く感じている。昨晩は顔の側にある白熱灯のランプの所為で、暑くて頭がぼんやりしてきたため冷房を入れた。
すっかり初夏の季節なのだけど、アイスランド人作家の書いた推理小説を読んでいる。彼の作品はアイスランド語やその他の言語では20作以上出版されているが、日本語訳版は3作のみである。翻訳家の方はスェーデン語に翻訳されたものを日本語に訳したそうである。先週図書館から3冊のうち2冊を借りてきた。3作とも主人公や周りの登場人物は同じである。と言っても3部作という訳ではないらしい。
まず「湿地」を読んだ。集中力が散漫になりつつあるにも係わらず、夜布団に入りながら夢中で読み終えていた。暗い街で、暗い季節に暗い事件が起こり、それを幸せとは言えない主人公が解明していく。ラストは中盤くらいで予測できるのだけど、アイスランド独特の慣習や人間関係が鮮明に描かれていて、物語に引き込まれ夢中で読み進めていた。最後に希望を残してくれていたので安堵したのだった。
今は「声」を読んでいる。クリスマスシーズンの高級ホテルが舞台で、華やかさと影が交錯する世界で物語が続いている。クリスマスに複雑な思いを持つ自分はほんの少しだけど同調しながら読み進んでいる。もう一冊の「緑衣の女」は図書館にて予約済みなので、「声」を読み終えたら借りに行く。
アイスランド人の音楽は結構良く聴いている。Bjorkは勿論、他の音楽家のアルバムも数枚持っている。アイスランドが舞台の映画は4作観たが、どれも底無しに暗かった。あの土地で暮らしていくのは色々な意味で大変なんだろうな、と思う。Bjorkの元パートナーと友人の義弟が長く仕事をしているが、彼女と一緒にいた頃は、1年のうち半年間アイスランドで過ごすことになっていたそうである。アイスランドのことを、することもなく死ぬほど退屈な場所、と言っていた話をこの本を読みながら思い出した。
あのような地形と気候だからこそ生まれた文学や音楽なんだろう、と思うとやはり興味が湧く。憧れを持ってしまう場所である。