龍玖が帰ってくる数日前、彼の友人のK君から電話があった。「覚えておられるでしょうか、龍玖君の友人のK（フルネーム）です。」と言われた。家にも５０回以上遊びに来てくれているし、去年の瑞麗さんの誕生日にも来て、餃子とケーキを食べて行ってくれたじゃないか、とツッコミを入れたくなったが止した。
今朝、龍玖は去年の夏通わせてもらった中学へ友達に会いに行っていた。昼からはいつも遊んでいた友人のO君と賀茂川へ散歩に出かけたり、別の友人のT君が合流してゲームをしていた。とても楽しそうだった。
瑞麗さんは今日は塾の自習室で宿題を済ませ、２コマの社会の勉強をこなし、夕方は踊りのお稽古へ行った。明日は休みなので、ちょっとホッとしている。
そして漸くM君の自転車を引き取りに行くことが出来た。龍玖でもまだ乗れることが分かったので、龍玖と一緒に取りに行った。S子さんの促しで、M君が玄関から出てきてくれた。この数ヶ月に何度か会っているけれど、龍玖がいたせいなのか、にっこり笑ってくれて嬉しかった。
夕食後、ものすごく疲れてぐったりしていた。大したことはしていないのだけど、まだこの変則的な生活に慣れていないせいだろう。早くリズムを見つけないとすぐに夏休みが終わり、一体この夏はなんだったんだ、となってしまいそうで怖い。
