パリを出る時から小雨が降り始めていた。
ダウンコートを着てこなかった事を後悔した。薄手のコートでは寒すぎて、震えながら歩き回った。教会へ入ったのは午後5時前だった。中に入るとたくさんの人が訪れていた。前回訪れた時には大きな部分が修繕中だった。全体に煤で覆われていて暗かった印象だが、今回は大部分の壁が塗り直されていて、外は既に暗くなっていたのにも関わらず、随分明るくなったという印象を受けた。
しかしながら壮大さは相変わらずだった。iPhoneのカメラでは何も収まりきれず、途方に暮れながら写真を撮り続けた。今日はなんの制約もなく教会に居続けることが出来るので、順番に見学していった。
沢山写真を載せてしまいました。
ユイスマンスの「大伽藍」を読んでから、ずっとこの大聖堂に取り憑かれてしまっていた。前回は時間がなかったのと、精神状態が良くなかった事もあり、号泣しながらの来訪だった。
また来る事が出来て幸せに思う。