lulu_batailleの日記

日々起こった事、思った事を記していきます。

心地よい場所

帰国まで後10日となった。

瑞麗さんの誕生日会が帰国当日にあるので、帰宅して何をしなければいけないか考えていた。そうしているうちに庭の事を思い出した。山野草ドクダミに負けて、消えていないか、とか不安になってきた。育てていた苔は何か違う物質に変化しているかもしれない。

瑞麗さんは帰国日を楽しみに日々を過ごしているが、龍玖はどうでもいいみたいである。3月末に本格的に戻る事も実感として湧いていないみたいで、状況が変わり、引き続きここに居られるようになるのでは、と期待している。

Nさんと会った時に、龍玖はここの暮らしを気に入っているという話をした。Nさんが「ここでは『特別な存在』としていられるからでしょうね。」と言っていた。ここの人たちはUniquenessに魅かれるから、らしい。だから京都の瑞麗さんの学校の人たちは、パリで心地よい居場所を見つける事が出来るのでは、という事だった。

瑞麗さんは学校の友達と日本語でテキストをしている。両方とも、少したどたどしい時もあるけれど、ちゃんとした文章を書こうと努力している。瑞麗さんはきちんとした日本語の文章を書く努力をするようになったので嬉しく思う。

日仏家庭の子が多い中、数人だけ日本人家庭の子がいて、その内の一人である転入当初に仲良くなったYちゃんが、別の女の子の友達を巡って瑞麗さんに対抗心むき出しになっている。瑞麗さんは2週間遅れて入ったので、既に固まりつつあった関係が不安定になり、焦っているみたいだった。Yちゃんに、彼女は私の方が好きなのだから、瑞麗は関わらないで、と言われた、と瑞麗さんは言っていた。その間に入っている友達は、面倒に関わりたくないみたいで、静観している。瑞麗さんは馬鹿馬鹿しい。と相手にしなかった。

数日前、OIBに入ってから仲良くなったMちゃんが、瑞麗さんに「今週の土曜日に家へ泊まりに来ないか。」と誘ってくれた。予定が定まらないので、「もし空いたら行く。」と返事しているのを聞いたYちゃんが、「私を前に呼んでくれる、って言っていたじゃない。私も混ぜてよ。」とMちゃんに言ってきた。瑞麗さんは「じゃあ、いいよ。私は来週には日本へ帰るから、冬休み明けに泊まりに行くよ。」とMちゃんに言った。それを聞いたYちゃんは「何それ。私をかわいそう、とでも思ったの。ふざけないで。」と怒り出した。その後どう話がまとまったのか分からないけれど、瑞麗さんだけ泊まりに行くことになったらしい。それを聞いて、Mちゃんが学校の帰りに私を見た時、顔がひきつっていた理由が漸くわかったのだった。

瑞麗さんは毎週月曜日に行われる漢字テストを初めて受けた。クラスメイトの女の子(この子もMちゃん)に15分間と言われたのでのんびりやっていたら、5分後に回収されたので、びっくりしてMちゃんの方を見たら舌を出していたらしい。Mちゃんは人をよく陥れるんだ、と瑞麗ちゃんは怒りながらテストを見せてきた。

そんな中でも今の学校の方がロンドンより居心地がいいのは、学校が公立なので、自分の身の丈に合っていると感じるかららしい。その点では本当にこちらに来て良かったと心から思う。