lulu_batailleの日記

日々起こった事、思った事を記していきます。

Immaculate objects

今日は龍玖の学校では中学3年生の卒業式があり、午後1時に帰宅する。瑞麗さんの学校は午後1時40分で終わるので、一緒にロダン美術館へ行く予定にしている。

そんなわけで今日はアトリエには行かずに家事を済ませてから作品の事を考えている。

中世美術館のコレクションはその殆どがキリスト教に関連している。時代の文化の移り変わりが使われた素材や技術、表現方法に如実に表れている。殆どの聖人は苦渋に満ちた表情をしたおじ(い)さんか、微笑みを浮かべている事が多い、無垢な表情の少年である。

15世紀から19世紀の展示室にあった、2つの聖人の胸像が興味深かった。いつ頃作られたかについての言及はなかったけれど、それぞれ違う時代のものと思われる。

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どちらも少女かと思うほど中性的だけれど、かなり違った印象を受ける。

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その表情に、当時のキリスト教がどのように受け止められていたかが反映していると思う。

 1994年にドイツへ行った時も教会へよく訪れていた。宗教に贅を尽くすなんて不純だ、と思っていたので、ルター派の簡素な作りには好感を持っていた。反対に、同じ旅でパリへ初めて訪れた時に見たノートルダム寺院は、先入観があったせいもあるけれど、華美過ぎてあまり良い印象は持たなかった。

時間が経つにつれて、少しずつ宗教のあり方について考えが変わっていった。うまく説明がまだ出来ないのだけれど、去年の秋、シャルトル大聖堂サグラダ・ファミリアへ行った時に、あのような大聖堂の存在する意義を見つけられた、と思っている。