私学フェアへは一人で行く事にした。
みやこめっせでMさんと落ち合った。お腹が空いていたので、ヨガ大会で催されている健康そうなご飯ブースを目当てに3階へ向かった。
玄米やキヌア、ケール、根野菜が入った、カップ入りのご飯を頂いた。控えめの量で、ちょっとした前菜の様だった。食事後、1階の私学フェアにMさんも同行していただき、必要なパンフレットを貰ってから外へ出た。Mさんは私がお返ししたコンピューターを仕事場へ置きに行かれるという事で、途中までご一緒する事にした。平安神宮の前を通った時、「今は何が見られるのかしら。」「半夏生と紫陽花、そして睡蓮が見頃です。」と話した。一旦前を通り過ぎたのだが、用事が早く終わったし折角ここまで来たのだから、と考えMさんと一緒に神宮を見学する運びとなったのだった。
思ったよりも人は少なかった。
花菖蒲が満開だった。
ガクアジサイも凄く綺麗だった。
半夏生は少し遠いところに生えていて、うまく撮れなかった。
神苑の庭は想像を遥かに凌ぐ美しさだった。 小さい方の池の睡蓮の花はまだ蕾が沢山あった。念願の睡蓮は葉が小さくて繊細な印象を受けた。神事に使われると思われる七草などの植物が、小さく囲われた場所に植えられていた。お茶屋さんがあったので、お庭を観賞しながらお茶を頂いた。日差しがそんなに強くはなかったので過ごしやすかった。春はしだれ桜、秋は紅葉のように、平安神宮の神苑は四季を通じて楽しむ事が出来る事を知った。
神苑の出口近くの木の陰に、雀蛾が飛んでいるのをMさんが見つけて教えてくれた。そのような種類の虫が存在するとも知らなかったのが、Mさんによると雀蛾は蝶のように蜜を吸い、受粉の手伝いをするそうである。その姿が愛らしいので、ヨーロッパでは雀蛾が好きな植物をわざわざ植えて、雀蛾が集まり蜜を吸う様子を観賞する、という事もあるらしい。冬の植物の状態を踏まえ、あえて「冬に観賞する庭」を作る概念まであるそうだし、庭の世界は本当に奥が深い。