終業後、ライターのMさんと四条烏丸で落ち合った。
Mさんが見つけられたその店は、月に一回のみ開かれるミール専門のレストランである。Mさんによると、かなり前から予約を入れなければいけないそうである。Facebookに載せられているミールの写真がとても美味しそうなので、楽しみにしていた。
四条京阪の駅まで歩いた。とてもお腹が空いていたので、駅にあるパン屋さんでサンドウィッチを購入し、ホームにあるベンチに座って少し食べた。そして京阪線に乗って深草駅で降りた。予約の時間までまだ30分近くあったので、近くにあるスーパーで買い物をした。その後静かな住宅街に入り、今宵カリーの宴が催される民家を目指した。凄く見つけにくい場所だったのだが、店主さんのご主人らしき方が表に立って私達を待っていて下さったので良かった。
古民家にある、と聞いていたので、京都に良く見かける町家のカフェの佇まいを想像していたが、かなり違っていた。
ご主人のハードロックなご趣味と、奥様のヒッピー又はニューエイジ的なものが融合した家だった。KISSのメンバーの塩化ビニール製の人形がパッケージに入ったまま大事そうに飾られていたのが印象的だった。席は4箇所設けられていて、どこもそんなに快適な座り心地ではなさそうだった。最初に座ろうとしていた場所は目の前にDoorsのボーカルの写真が祭壇の様なものに飾られているテーブルだった。結局庭らしき場所に設けられているテーブルに着いた。
ドリンクにジンジャーエールを頼んだ。
スパイスが入っていて面白い味だった。
次にミールが出てきた。様々な食材が盛りだくさんなので心が弾んできた。
どれも複雑な味だけど、すっきりとしていてとても美味しかった。
食後にチャイを頂いた。こちらも美味しかった。
しばらくは月一回のペースでされるそうだけれど、そのうちにもっと回数を増やす、と店主の女性は仰っていた。あまり利潤を追求している様な感じではなかった。
あのご夫婦は一見かけ離れた趣味をお持ちなのに、あのような形で融合し暮らしていらっしゃるのを見て、人生って面白い、と言う話をMさんとしながら帰途に着いた。
楽しくて美味しい夕食だった。
又是非訪れたいと思う。