袋帯は数える程しか練習した事がない。案の定、中々締められなくて苦労した。最後に後ろのお太鼓の中に垂れを入れ込む所で自信がなく、お隣さんに応援を頼んだ。垂れを丁寧に畳んで入れてくれたので、帯締めを締めて終わらせる事が出来た。着物の着付けは上手に出来ている、と褒めてもらった。しっかり入れて貰ったお陰で、着崩れせず一日過ごす事が出来た。瑞麗さんが踊っている姿を見て、骨格が日本舞踊に向いているんだな、と思った。瑞麗さんたちは、早朝に東山にある、有名な日本髪専門の美容室で、日本髪を地毛を使って結って貰っていた。簪類を外しお化粧取りを手伝っていたら、自分の着物の袖に染みを作ってしまった。帰宅して直ぐ近所の呉服屋さんへ電話を入れ、染み抜きをして貰いたいので、着物を持ち込んで良いか訊ねた。お店で待って居てくれる、と仰ったので、自転車を走らせて着物を預けに訪れた。今週末までに仕上がるそうである。家中に着物の小物が散らばっている。今日は適当に纏めるだけにするつもりである。瑞麗さんはずっと興奮状態でずっと一人で話しては、相手になって欲しいらしく、色々な方法で絡んで来ていた。やっと緩やかになってきている様である。帰りに梅田駅でグリコポッキーのブースがあるのを見つけた。明日は令和1年11月11日、ポッキーの日だそうで、様々なポッキーが売られていた。お隣さんへのお土産と、瑞麗さんのおやつ用にいくつか購入した。とても疲れた。着物を着るのは楽しい、と思える様にますますなってきた。次は夏に作った大島を着てみようと思っている。
