庭師さんがアーモンドの木の剪定で落とした枝を少しだけ取っておいた。
「もしかしたら花が咲くかもしれないですね。」
と言っておられた。
それから毎朝一階へ降りると、蕾を確認してから仕事へ向かった。
最初は固かった蕾がどんどん膨らみ色づいていく様子を見るのは楽しかった。
母と妹が来ている間、床暖房をつけていたら花が開いた。
他の枝も次々と蕾を大きくしている。
母と妹が帰途についた後、庭へ出てみた。
庭師さんが帰りがけに植えていったヒカゲカズラは確かに根付いていた。
とても心が弾んだ。