先週末、近くまで行く用事があったので、アスタルテ書房へ立ち寄ることにした。
2、3年ぶりである。
ギャラリーでは球体関節人形の作家さんの作品展が開催されている。
作家さんが滞在されていて、少しだけお話しをした。
球体関節の人形に憧れて制作を始めたのに、段々と不自由さを求めるようになり、
関節を持たない人形を制作するようになってきているそうである。
Hans Bellmerの人形の話になり、作家さんは「彼も球体関節の人形を作っていたけれど、
自由さを求めて作っていたのではない、と思っている。」とおっしゃっていた。
私も同意した。
ちなみに私は球体関節だらけの人形が好きである。
もし自分で作る機会があったら、顔は作らないか、あっても半分だけ足から生えている『魔法少女まどか☆マギカ』の委員長の魔女みたいな感じになるかもしれない。
欲しい本はなかったので、Hans Bellmerのポストカードを購入した。
数十年前にジョルジュ・バタイユの本の展覧会のために作られたポストカードだった。
天使らしき人が描かれている。
アスタルテ書房では毎年秋になるとHans Bellmerのエッチングの展覧会があった。
最近はないですね、と店主の女性に訊ねたら、
「良い作品が手元にないからではないかしら。」
とおっしゃっていた。
最近好きな作家の本である。
装丁が綺麗だし、作品の選定も良いのでとても気に入っている。