昨日、庭師さんが「芝生は順調に後退していますね。」と言っていた。繁殖力がある程度ある植物を一旦入れて、残したくない植物を淘汰させる方法は上手く行っているみたいである。ドクダミも一角にまとまって生えている他は、前のように庭を占領する勢いはなくなっている。虹さんで拝見した日本画家の方の展覧会で、山牛蒡の話題が出た話をした。山牛蒡も造園業者の入れてはいけないブラックリストに入るけれど、そんなに上位ではないらしい。１、２位を争う植物は何か訊ねた。「悪茄子という名前から悪そうな、しかし可憐な花をつける植物ですね。」と笑いながら答えられた。
元々は北米から持ち込まれた外来種なので、要注意外来生物に指定されている。実も葉も茎も毒性を持ち、全身棘に覆われ、根が太く、成長した株を引き抜くのは非常に困難で、繁殖力が半端ない。牧場に雑草と混じって生えると家畜が棘で怪我をしてしまい、畑で繁殖すると、害虫の温床となり、作物に被害を与えるそうである。花が茄子の花によく似ているため名付けられたらしいが、本当に相応しい名前だと思った。その所業について聞いていたら恐ろしくなり、どうか家の庭にはやって来ませんように、と祈っていた。
