lulu_batailleの日記

日々起こった事、思った事を記していきます。

Moholy-Nagi展へ行く

昨晩は妹宅へ泊まり、朝出勤する彼女とともに家を出た。民博へ行こうかと思ったのだが、水曜日は休みだったため、京都国立近代美術館へ行く事にした。

ここの美術館に行ったのは2005年に開催された「草間彌生展」以来である。京都へ引越してきて暫くの間、どんな展覧会をやっているかチェックしていたが、あまり興味を持てそうな作品展はなかったので、いつしか見なくなっていた。アドバイザーさんから先日会った時に、東ヨーロッパのアーティストの展覧会をやっている、と聞いていたので、ホームページを見て「モホリ=ナギ展」のことを知ったのだった。

モホリ=ナギは写真家、アーティストとして有名だが、バウハウスの教員理念をアメリカに持ち込み、シカゴにニューバウハウスを開校した人物としても知られている。私の通っていた美術大学も彼の理念を基本にして教えていた。

大きな展覧会だったので、2時間かけてゆっくりと観て廻った。彼の作ったシネマトグラフィーは全部観ることは出来なかったが、写真のモデュレーターが廻り、光と影が交差する様子を捉えたフィルムと「ロブスターの一生」というロブスター漁を生業としている漁師たちの生活を捉えたショートフィルムを観た。展示されたモデュレーターが30分に1回90秒間回るのを見た。部品がキッチン用品に見えてしまい、あまり感動は覚えなかったが、当時撮影されたフィルムは面白かった。

彼の写真はアメリカのさまざまな美術館で見かけた。私の好きな写真はビルの屋上から見た風景の写真である。前日雪が降った日の朝、通った車の車輪の跡が美しい模様のように地面に描かれていた。この写真は今回の展覧会では見かけなかったが、同じようなアングルの写真は数枚展示されていた。

本の装丁やタイポグラフィーの展示物は沢山あったが、建築の展示はあまりなかった。建築の方も観たかったが、あまり彼は関わっていなかったということだろう。

彼のコンポジションのセンスは素晴らしいと改めて思った。見応えのある展覧会だった。