午後から母と待ち合わせをして、中古物件を少し見て回った。夕方母と京都駅で袂を分かち合った後、「燈花会」へ行くため、近鉄京都駅から電車へ乗った。６時に近鉄奈良駅に到着。妹との待ち合わせ時間まで少しあったので、駅周辺を散歩した。古本屋さんの前に戦前に発行された絵葉書がたくさん箱に入れられてバラ売りされていた。そこを物色して目についた４枚を手に取り店の奥へ入った。かねがね読んでみたいと思っていた「河童が覗いたインド」を見つけたので絵葉書と一緒に購入した。絵葉書は１枚５２円、妹尾河童の文庫本は１５６円だった。
駅に戻り妹と落ち合い、妹が調べてきた駐車場へ車を駐車した。ならまちを歩いている時、日はだんだんと落ち始め、まちの人々は灯に火をともし始めた。３０分近く歩き回っているうちにお腹が空いてきたので、Jazz Bar and Restaurantのお店へ入った。ゴルゴンゾーラのパスタ、マルガリータピザ、すずきのカルパッチョを注文した。お店はすっきりしていて、変に飾ったところがなくて落ち着いた雰囲気だった。完璧なタイミングで出て来た料理は非の打ち所がないほどおいしかった。値段も京都や大阪では考えられないほどリーズナブルだった。
お腹がいっぱいになり、幸せな気分で店を出て、ならまち散策を続行した。そして猿沢池へ行きくるりと一周してから春日野園地と浮雲園地をまわった。何万のろうそくが灯されていて幽玄的だった。日中の暑さも治まり、心地良い風が吹いていた。そのまま灯の間をいつまでも歩き回っていたかった。
