lulu_batailleの日記

日々起こった事、思った事を記していきます。

余白に戯れる

 

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永徳の作品や当時の京都を思い描きながら、引き込まれるように読み終えた。小説の終え方に、作者の永徳への敬愛の思いが伝わってくる。作中で永徳の多くの作品が戦乱の中焼かれてしまう。出てくる東福寺法堂天井画は下絵を元に弟子が描画したが現存せず、堂本印象の龍図が描かれている。金箔や金泥を散りばめた豪華な作品よりも、水墨画の方が私は好きである。永徳が等伯の絵の余白に心を騒つかせる話が一番印象に残っている。

次は「等伯」を読む。制作しなければいけないので、少しずつ楽しみながら読もうと思うけれど、自制できるか自信がない。