瑞麗さんは元の様に私を英語で罵倒するようになり、家庭教師の先生の授業中もふて腐れていた。
「私は3年生の夏にはカナダに行くから勉強はしなくていい、成績が上がらなくても勝手に行けるからどうでもいい。」
と先生に言ったらしい。
先生は授業の後30分位残って下さり、瑞麗と話をして下さった。
「フランス語の環境で出来ていたのだから、自分の母国語(と思っている)英語圏の学校だったら全く問題なくこなして行ける。」
「その頃より勉強はかなり難しくなっているだろうから、カナダに行ってもすんなりついて行けるとは限らないよ。例えば今勉強している一次関数は、アメリカでもフランスでも同じ事をやっているから、今しっかり学んでおいたほうがいい。」
と先生に言われても
「日本語が嫌いだからやる気が出ない。そもそも3歳の時に京都へ帰って来てからも日本語が苦痛だった。」
「とにかく勉強をする気はないからほっといて欲しい。」
と言って、去年のクリスマスにお父さんから貰った、英語の本を読んでいる振りをしながら、横柄な態度を取り続けていた。
彼女が何をしたいのか良く分からない。
今日代わりに入ってくれた同僚に聞いたら、体の弱い同僚は出勤せず、先月入った人と2人でこなしたらしい。同僚が入ってくれていなかったら大変な事になっていた。明日は同い年の同僚とその体の弱い人と、シフトが入っている。体の弱い人は恐らく来ないと思われる。激務になりそうでとても耐えられそうにないので、明日も代わって貰う事にした。
ピアニストのYさんが入っているアンサンブルのコンサートが明日行われる。毎年行っていたけれど、体調が戻りそうにないので今年は聴きに行けない。残念に思っている。折角の3連休も殆ど眠っていた。
何も進まない。
何も読みとる事が出来ない。
悲しい...。