朝走る時は６時前に家を出る。私が賀茂川に着くと、北大路橋のそばにある丸万書店という古本屋さんはちょうど開店するところで、店主の方が本を入れたワゴンを軒先に出している所に出くわす。店の前を通りすぎる時、山積みされた本を横目で見ていて、一度行ってみたいな、と思っていた。
ヨガの後時間があったので、本屋さんへ行ってみることにした。いつも見る人とは違う男性がレジの向こうに座っていた。目が合ったので、目礼をして店に入った。
入って左側には主に大型本が並べられていた。私には到底買えないので、ずっと右側にある文庫本や単行本、比較的安価な装丁本を眺めていった。美学に関する絶版になった本が多数あった。江原順の著作があったので、手に取ってみると装幀が加納光於だった。さらに河原温の「浴室」シリーズのデッサンが挿絵で入っており、これは買わないと、と思いレジへ直行した。
ふっと顔を上げるとレジの向こうの人が女性に変わっていて吃驚した。お金を払い、本を受け取る際に「定休日はいつですか。」と訊ねた。「不定休ですよ。いつでも気軽にいらしてください。」と言われた。
走りに行く楽しみが増えたので嬉しい。
