11月に入ってホテルはほぼ満室状態が続いている。
今日は社員さんも出てくれたので、なんとか廻ったけれど疲れた。明日は他の人たちが日勤の業務を殆どした事がなく、そしてシフトの半分近くを休む人たちなので、ほぼ来ないだろうと思っている。
色々したい気持ちはあるのだけど、あまり動きたくない。
瑞麗さんが「エリーゼのために」をピアノで練習している。楽譜の読み方をかなり忘れてしまった様で、譜読みに苦労している。私は音感も無いし、エリーゼのためにもピアノで弾けない、と馬鹿にされている。
私が言われたら嫌な事をよく把握しているので、無視しようとしてもなかなか出来ない。赤子の手を捻る様なものなのだと思う。自分がはけ口になっている事は理解している。だけど瑞麗さんの中の大きな怒りや憤りの激しさが自分には無いので、不思議に思うし、それを表に出せる事が少しだけ羨ましい。
自分の事を貶められる人のそばにいる事が多い人生だったので、お互いに尊重し合える人と一緒にいられる様になればいいな、と思う。
