lulu_batailleの日記

日々起こった事、思った事を記していきます。

collageを子ども達とする

漸くコラージュを授業でする事になった。

初めて行う作業に全員興味津々で、夢中で私の用意した雑誌のコピーを切り抜いていた。

一人授業中問題を起こしてしまう男の子が、イメージの周辺を大きく残して切り抜いていた。もう少しイメージに沿って切らないと、台紙に貼れなくなってしまうよ、と言ったら、やる気を無くして切り抜きを全て床に落とした。

拾いなさい、と言ったら仕方なさそうに拾っていた。それから一切作業をしなくなったので、教室長のところへ行くように促した。次の語彙の授業の時に教室長に連れられて戻ってきた際、「切るのが怖くなった、と言っていましたよ。」と、教室長に言われた。

それを聞いて漸く「イメージのアウトラインが見えていないんだ。」と気づいたのだった。以前ライターのMさんにその男の子のことを話したことがある。その時にMさんが学習障害のことを指摘された。彼は図形が壊滅的に苦手で、アルファベットの大文字はほぼ読めず、phonicsの本の音読も丸覚えをして凌いでいる。

Native English Speaker Teacherとその話をした。彼も私と同意見だった。

昨日は彼は朝から調子が悪かった。

collageの授業の後、語彙のゲームをしていた時に、じゃんけんで2回連続で負けた。涙を溜めながら授業の妨害を静かにしていたので、授業に戻るように、と促したら肘で私を遠ざけようとした。

すぐに彼を教室の外へ連れ出した。

「これはゲームだから勝つ時もあれば、負けるときもあるよ。あなたはこれからも沢山負けるよ。そのことは受け入れなければいけない。自分が勝てないからといって、あなたと仲間として接している、一所懸命勉強に取り組んでいる友達の邪魔をあなたはしている。そんなことをするのなら、あなたを教室には戻さない。」

と言ったら、彼は泣き始めた。

「もし泣きたいのなら、教室長のいる前のデスクに行き泣きなさい。クラスに戻りたい、みんなと一緒にいたい、と思うのなら、もう邪魔をしないように。」

と言うと、彼は

「クラスへ戻りたい。」

と言ったので、一緒に教室へ戻った。それからはクラスの友達の注意をそらしてしまうような態度は取らなかった。

 

彼をバスで送ることが週1回あって、その時に学校や家での様子を聞いている。お母さんが教育熱心な方らしく、教室から帰っても直ぐ夕食にならず、公文の宿題をするらしい。数字には強いので、算数は得意だし、絵を描くのも好きらしく、学校で描いた作品を「ちょっと見せたるわ。」と言ってランドセルから出して見せてくれたりする。

職場には問題を抱えている子どもがかなりいるのだけれど、少なくともその子は努力をしているので、力になりたいと思っている。だけど、私が出来ることに限界を感じていて、それがかなり辛い。もし今の仕事を辞めることになったら、こんなことを言うのは僭越なのだけれど、彼の保護者の方に専門家に見てもらって欲しい、と言おうと考えている。