六甲へは年少の頃、父が運転する車で数回行ったことがある。
私が覚えているのは牧場へ行ったことと、曲がりくねった裏六甲の道のり、そして車酔いした母が道路脇で休憩している姿だった。
妹と母、私と瑞麗さんの4人で六甲へ行った。
母の誕生日のお祝いを兼ねていた。
六甲では「六甲ミーツアート芸術散歩2023」という芸術祭が開催されている。
展覧会の会場の一つである、風の教会へ行ってきた。
瑞麗さんはまだ到着していなかった。
足場が悪い場所だったので、母は駐車場に残り、私と妹の2人で入場した。
道らしくない道を歩いていくと、柱廊が見えてきた。
1986年竣工だそうである。
受付で展示作品が教会内を覆っているので、十字架は見えない、と言われていた。
本当にぎゅうぎゅうだった。
外に出て、側面にまわり写真の撮影を試みた。
一時は荒れ放題だったみたいだけど、今は整備され、レンタルスペースとして使用可能だそうである。
父がメインバンクとして利用していた、銀行の堺支店と同じ建築家による建物なので、母は親近感があるみたいだった。ブルタリズム建築が大好きな龍玖も気に入るだろうな、と考えながら教会の周辺を歩き回った。
ホテルがの跡地に芸術祭への参加作品がいくつか展示されていた。
高校の建築科に通う生徒さんによる3Dモデルのキットを2つ貰った。
「お姉ちゃんはモデル作りなんてしないでしょう。」
と妹に言われた。
中銀カプセルタワービルのカプセル(一室)のペーパークラフトを作った話をしたら、
とても驚いていた。
風の教会のクラフトは仕事を辞めたら作ろうと思っている。
私たちの滞在中、六甲は霧で覆われていた。
かなりの濃霧で見晴らしが悪かったため、妹は慎重に車を走らせていた。
裏六甲はとても景色が良く、大阪や兵庫の人たちはよくドライブを兼ねて訪れる場所である。
霧が晴れたのは午前2時頃と午前7時の10分ずつ2回だけだった。
その時に急いで写真を撮った。
六甲は訪れたい場所が沢山あるので、またいつか行きたいと思う。