lulu_batailleの日記

日々起こった事、思った事を記していきます。

In a state of flux

去年の今頃はフランスにいたのかと思うと不思議な気持ちになる。

あまり器用な方ではないので、時間がかかっているけれど、流れに逆らわず少しずつ慣れて、自分の時間が取れる様になってきている。

制作に戻る事が一番望む事なので、そこにレールを持っていける様にするのが来年の目標である。私は草間彌生やヘルマン ヘッセの様に、制作や執筆をしなければ平静を保てないと言う事は起こらない。でもこれからずっと制作をせずに人生を終えてしまうと、どんなに沢山楽しい時間を過ごせたとしてもきっと後悔するだろう。

かと言って、ただ純粋に制作をしたいだけではなく、自分の作品を好きでいてくれる人の為に、と言う理由もある。私が大切に想う人もきっとそう思ってくれている、と勝手に信じている。ここを続ける事も、作品を作る事も、今の私にとっては同じ事なのかもしれない。

 

楽しみにしている展覧会

存続が決まったアスタルテ書房でFélicien Ropsのエッチングの展覧会が開かれる。

目眩がするほど嬉しい。

 

今日のおやつ

母が来る時はいつも美味しいおやつも一緒にやって来る。今回は乾物セットである。みりん干し、煮干し、黒豆などが入っていて見た目も宜しい。

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 今日はLちゃんが遊びに来ていた。私は仕事が入っていたのでそちらに集中していた。母が和箪笥の整理をしている時、サラシのカットをお願いしたら快く手伝ってくれた。Lちゃんもメイクアップに凝っているので、瑞麗さんと二人でお化粧しては動画を撮って遊んでいた。お母さんのYさんは火曜日までパリに滞在している。お父さんのEさんはフランスの大学の博士課程の研究論文を提出して結果待ちをされている。非常に興味深い研究なので、英文に翻訳されたら是非読ませていただこう、と密かに楽しみにしている。

 

The Fourth Generation

妹が私の着物を実家から運んで来てくれた。

序でに母が祖母に作って貰った着物も全部持って来ていた。瑞麗さんの来年十三まいりの時に着てはどうか、と、母が着ていた半振袖の綸子の着物を広げて見せてくれた。瑞麗さんが羽織ってみて気に入ったので、それを着る事になった。

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祖父母宅で暮らしていた頃、祖母が着物を仕立てたり、直したり、私の布団を縫ったりしているところを見ていた。自分自身はとても控え目な人だったけれど、彼女の4人の娘には素敵な着物を作り、嫁入りの時に持たせてくれたそうである。私は日本にいなかったので着る機会がなかった。瑞麗さんが着てくれれば、祖母がきっと喜んでくれる、と母はとても嬉しそうだった。

卒業式に着る着物のためのお襦袢を、やはり祖母から受け継いだ一番上の伯母の自身のお下がりを譲ってくれた。私の従姉妹の絣の着物も三番目の伯母が母に託してくれた。瑞麗さんは全部羽織ってみてどれも気に入った、と言っていた。彼女は自分で着られるので私も安心である。

自分でも着られる様にならないと、と改めて思ったのだった。

 

Les Deux Garçons

母と妹が京都に来てくれた。

2人は妹が2日が初日である、彼女が大好きなマンガの展覧会へ先に立ち寄った。私もついでにグッズを買って欲しい、とお願いしておいた。

午後7時前に家に迎えに来て貰い、予約してある北大路橋の東端に位置するフランス料理店へ向かった。今回は初めて2階席へ通された。1階も2階も満席だった。寒い夜だったけれど、暖房が行き届いていて心地良かった。サラダもスープもパテの盛り合わせも全て美味しかったけれど、最後のステーキとマッシュドポテトが取り分け美味しかった。妹はずっと出町柳にあるフランス料理店が一番好きだったが、今回の料理でここが一番好きになった、とご機嫌だった。母が日曜日に仕事がある妹を心配して、早めに切り上げる事になり、デザートは頼むことが出来なかったので、妹は(私も少し)残念そうだった。

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ここは近いのでとても嬉しい。

100周年

職場の親会社の創立100周年の記念品を今日貰った。Thermosのタンブラー2組と、英語で書かれたカードだった。上司が東京へ1週間の出張から帰って来て、豪華なお菓子のお土産が共同スペースに置かれていた。仕事が終わったら貰って帰ろう、と思っていたのに、帰り際に仕事が入り、あたふたしてしまい貰うのを忘れてしまった。明日、明後日と休みの間に、美味しいお菓子は全部無くなってしまうと思われる。

父が「年末は実家に帰って来なさい、そうしたら初詣は住吉大社へ連れて行ってあげよう。」と言ってくれた。だけど、大徳寺の鐘を鳴らして煩悩を払い、今宮神社へ初詣に行きたいので、今年の大晦日も京都で過ごす事にした。誕生日には、マウジーさんが予め焼いておいた台に、クリームを載せてくれる事になっている。

毎年鐘をついているお寺はどれかずっと分からなかったのだが、写真を見て「総見院」と言う事が分かった。春と秋のみ特別公開している寺院の一つで、豊臣秀吉が建立した、織田信長菩提寺である。金閣寺銀閣寺もそうだけれど、お祀りしている武家の戒名から名付けられているそうである。

 

 

似顔絵に苦労する

瑞麗さんの先生方の似顔絵描きに苦労している。

龍玖の先生方は顔の個々の部位の特徴が際立っていたので、とても描きやすかった。今回はお二人も良い顔をされているのだけど、特徴を上手く表現するのに時間がかかっている。

本当は機嫌が今日までだったのだけど、今週末まで伸ばして貰った。明日の仕事の後、仕上げなければいけない。

龍玖の顔は赤ちゃんの時に数回描いた。瑞麗さんの幼少の頃は、額にあるいちご状血管腫が顕著だったため、それを描くか描かないかと言う事を悩み結局描かなかった。2人が大人になる前に改めて描こうかな、とふと思った。

ごくたまに描きたくなる人に出会う。その顔や体の部位、その佇まいに何か惹かれるものを感じる事があるのである。上手く言えないけれど恋愛感情とは違う、敬愛の情(英語で言う"admire”)を抱く時みたいである。多分、偏愛と言う要素もある気がする。

更紗満天星に目を奪われる

高桐院は再来年まで改修のため拝観謝絶となっていた。

丁度紅葉の絨毯が観られる時期だったのでとても残念だった。どこか一つだけ拝観しよう、と思って大徳寺内をうろうろしていたら、一際鮮やかに紅葉している低い樹があった。写真を撮っていたら、ご夫婦が通りかかり、やはりその色鮮やかな木に目を奪われた様で、足を留めて眺め入っていた。植物に詳しそうに見受けられた女性にその樹の名前を尋ねたら「サラサドウダンですよ。山に入ると良く見られます。だけどこんなに色鮮やかなのはそんなに見かけませんね。」と答えられた。朱色というか唐紅色と表現した方が正しいような色だった。

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限定公開されている興臨院に紅葉が今年1番の見頃、と言うサインが張られていたので、拝観することにした。

重要文化財である唐門の前の紅葉がとても綺麗だった。

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本堂は華美な装飾はなく、素朴で落ち着いた雰囲気だった。狩野派の絵の襖や衝立が沢山入っていたそうなのだけど、廃仏毀釈により、流失した後行方知らずとなっているとのこと。非常に残念である。

建物の写真撮影は禁じられていたので、お庭だけ撮影した。お茶室はユニークな設えとなっていて、簡素な中に様々な工夫か施されていた。大徳寺全体には茶室が全部で47軒あるそうで、千利休の月命日である毎月28日には、沢山の茶室でお茶会が催される。

こちらにある茶室はこの涵虚亭のみである。

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 お庭には貝多羅樹と言う木が植えられている。この木の葉は肉厚で丈夫なので、古代インドでは竹筆で経文を書写する時に用いられていたそうである。その事から「葉書」と言う言葉が生まれた、とガイドさんがおっしゃっていた。

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一緒に廻っていたご夫婦が大徳寺の歴史について精通されていて、お話しを伺う事が出来て勉強になった。

ガイドさんとお二人にお礼を述べてから興臨院を出て帰途に着いた。

 

ほんの少し紅葉を愛でる


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今日は瑞麗さんが4月から通う中学校の入学説明会へ行って来た。

途中大徳寺の側にある飾り餅屋さんの近くの道を通った。紅葉がとても綺麗だったので、自転車を留めて暫し眺めていた。

その後中学校へ続く物凄い坂道を自転車を押しながら上がって行った。途中龍玖の同級生だった男の子たち4人にすれ違った。4人ともにっこり笑って挨拶をしてくれた。人にあまり興味がないけれど、3年経ってもまだ名前と顔を覚えている。PTA交歓会でコーラスの出待ちをしている時、3年前卒対委員で一緒だったお母さんと少し話をした。同級生だった女の子は、学校であまり居心地の良い思いをしていなかったのだけど、4月に龍玖が転校して来て、6年生の頃と変わりなく話しかけてくれて嬉しかった、と言っていたそうである。龍玖の時はほぼ全員の名前と顔を一致して覚えていたのに、瑞麗さんの方は数人しか分からない。

説明会があった図書館がある校舎の一階に傘を置いた。絶対に忘れないようにしよう、と思いながら説明会に行ったのだが、終了して帰宅し戸を閉めた途端、忘れて来た事を思い出した。すぐに学校に電話したら、教務の先生が図書館に近い裏門を開けて置いてくれる、とおっしゃったので、電話を切ってからすぐ学校へ戻った。

また物凄い坂を自転車で登って行ったら、教務の先生が私の傘を持ってもっと急な坂の麓で待っていてくださった。傘を受け取りお礼を述べてから帰途に着いた。途中大徳寺の中を通ることにした。日はすっかり落ちていたけれど、とても気持ちが良かった。

帰宅後、龍玖の担任の先生から電話があった。4ヶ月という短い間ではあったが、在籍し通学していたから卒業アルバムに名前を載せたいと思っているだが、いかがでしょうか、と言うお伺いだった。この冬休みに帰国している間に学校に立ち寄り、写真を何枚か撮らせて欲しい、との事。龍玖の髪型は、学校で禁止されているTwo Blockなのだけど良いのだろうか、と思いながら、嬉しくなり了解してしまった。

明日の朝一番に高桐院へ行こうと思っている。

 

 

薔薇とカウベル

少女革命ウテナがミュージカルになるらしい。

放映20周年だそうなので、そのせいかもしれない。

宝塚の方が合っていると思うけれど、あまりにマイナーなのでそれは無いみたいである。20年近く前、お姉さまの一人であるMさんに教わり、日本へ帰国した時にまとめて観たのだけれど、始めはあまりの大真面目なナンセンスさに驚きつつ、観ているうちにのめり込んでしまった。おかげでそれまで興味がなかった薔薇が大好きになっていた。

第16話が一番好きなエピソードである。そういった訳で瑞麗さんに貰ったカウベルは(エピソードに出てきたような高級ブランド物ではないけれど)私のお気に入りのオブジェになっているのである。

www.youtube.com

夕方から雨が降る

瑞麗さんの体操服を洗わなければいけなくなり、今、洗濯機を回している。洗濯を干したらすぐ眠るつもりである。BjorkのアルバムとGlenn GouldのProkofievのピアノソナタを交互に聴いている。腰はまだ痛いけれど耳が心地良い。

朝の便で帰国されたので、今朝はお客さんには会えなかった。

お手紙がテーブルに置かれていた。ここに来る前に滞在されていた嵐山から竜安寺などに立ち寄り、半日かけて歩いてここまで来られた。とても控え目な、品のある英語を話すご夫婦だった。楽しい時間を過ごされたみたいで良かった。

今回のお客さん、そして職場でもApple Storeは京都に無いのか、と良く訊かれる。大阪にある、と言うと、皆さん残念そうな顔をされる。四条烏丸にやって来るかも、と言う噂を聞いた事があるけれど、本当に来ればいいのに、と思う。

午後7時に瑞麗さんの通う塾へ行って来た。瑞麗さんの今後のスケジュールについて話をした。中学1年生からはiPadをスケジュールと宿題の保管・管理のような目的で利用するそうである。

清算の際にiPhoneをかざしてiDで支払いをするお客さんがたまにいる。使うシーンがあまりまだ想像出来ないけれど、私もちょっと憧れでiDの登録をした。

経過し、そして堆積する

建築士さんのサイトを久しぶりに拝見した。

一番最近手掛けられたと見られる改修物件が凄く良かった。新旧の空間の取り方が素晴らしく、建築士さんが良くおっしゃっていた「気持ちの良い空間」に仕上がっていた。内と外、その中間の曖昧な空間の取り方は、外国の建築を研究されていた時に会得されたのだろうか。

昨日はyちゃんの誕生日だったので、お祝いメールを送ったら返信が今朝来た。yちゃんの家の改修は来年の秋から始まり、再来年の春に終わる予定になっているらしい。yちゃん自身は今はそれで納得しているけれど、フランスにいる彼女の周辺の人たちはどうしてそんなに時間がかかるのか、と訊ねられて困っている、と言っていた。説明はしているのだけど、それでもどうして、と詰められるそうである。

自分の家の改修も人から見れば時間がかかった方だけど、その事に関しては全く後悔はない。そのおかげで、様々な時間の堆積に囲まれて暮らしていられるからである。これはとても贅沢な事だと思う。

 

Later on today

コーラスの最終練習をしている頃から腰が痛み出した。これは明日までに治らないような気がする。立ち仕事は無理かもしれない。非常に宜しくない。今晩は瑞麗さんをスローカフェへ連れて行く約束をしている。後は似顔絵描きの時間となる。明日から三日連続仕事が入っているので、早めにwrap upするつもりにしている。 先日、瑞麗さんの日本舞踊の先生宅へお借りしていた衣装を返しに行った。近況報告の後、これからお稽古を続けるか否か、という話になった。瑞麗さんは、自分も楽しみながら人を楽しませる事が出来る人なので、付かず離れずで良いから是非続けて欲しい、と言うような内容のお言葉をいただいた。取り敢えず年明けに瑞麗さんとご挨拶に伺う旨をお伝えした。 今滞在中のお客さんは明日発つ。今年はもうお客さんは入れない事にした。クリスマス前後の5日間のうち、仕事が入っていない日は自分が本当にしたい事の為に時間を使おうと思う。 

交歓会が終わる

学芸会と交歓会が無事終わった。

瑞麗さんの学校の演奏と指揮、編曲を担当されている方々は、それぞれプロで活躍されている。やはり恐ろしく演奏と編曲が上手なので、少し異色だった。

他の学校のコーラスを興味深く聞かせて貰った。私はもうしないけれど、毎年参加されている人たちの気持ちが分かるような気がした。

結構楽しかった。

 

Portrait Concert

Yさんの所属するアンサンブルのコンサートへ行って来た。

去年は行けなかったので、とても楽しみにしていた。今回開催されたホールは家から近かったので、自転車で向かった。昼間に所用を片していたので、少し疲れていたけれど、ホールの席はゆったりとしていたのでリラックスして聴く事が出来た。

今回は一人の作家さんの「個展」だったせいか、編成や曲は変化に富んでいたにも関わらず、一貫性があって流れに乗ったまま聴き終えて気持ちよかった。

最初のヴァイオリンとピアノの曲と、後半に演奏されたチェロの曲がとても好きだった。絵画は色々な解釈が出来るけれど、音楽でもそうなんだ、と改めて気づいたのだった。

yさんのアンサンブルは来年の2月末にもコンサートを開催される。こちらもまた趣旨が変わり、面白そうなので是非行きたいと思う。