春にしとしとと降る小雨のことらしい。今日は夕方には嵐のように風が吹き荒れたりした時もあった。ちょうど龍玖とギターの先生の家へ行く途中だったので、飛びそうになる傘を必死でつかみながら、ギターを濡らさないように歩いた。
先日建築士さんを通して家のテレビ取材の申し込みを受けた。全国ネットではなく、関西、中部地方の一部などで放映されている番組だった。キャラクターのある家を訪問して、住人の暮らしぶりを取材するという内容だった。建築士さんの宣伝にもなるし、家の近所で町家が取り壊されていくのを観て、町家を守らなければ、という使命感にかられたりして取材を受けようか迷った。だけどレポーターの人がほぼ一日中密着して取材していたし、たくさん話をしなければいけないので、これは私には無理だ、と思いお断りした。
京都では町家が日々消えていっている。先月行ったロンドンの町並みは非常に厳しい建築基準で守られていて、その一点の曇りの無い美しさに息をのんだ。京都は対照的だ。様々な事情がからみあっているから、この現状は変わらないだろうと思うととても悲しい。
