龍玖はギターのレッスンへ行った。
瑞麗さんが宿題とピアノの練習を、お迎えの時間（午後７時４０分頃）までに終わらせる事が出来たら、ビデオインアメリカで待ち合わせすることになっている。瑞麗さんは今必死で宿題をやっている。彼女にピアノの練習をさせるのが苦痛で仕方が無い。３年以上習っているのに楽譜を読もうとしない。音をうまく拾えないし、音感もあまり良くない。本人も嫌がっているし、このまま続ける意味はないと思う。フェンシングはクラブでは断トツで体が小さかいこともあり、ずっと恐かったらしいから、すっぱり止めた。
龍玖の空手もそうである。無駄な４年半だったと思う。早く止めさせれば良かった、と後悔している。龍玖は絵画教室に行きたがっているが、なんだか大人のカルチャーセンター、若しくは子どものお絵描き、といった乗りである。サイエンスクラスはどうか、と薦めてみたが興味を持ってもらえなかった。
瑞麗さんは日本語の勉強が苦痛ではなくなったのでホッとしている。３カ国語を維持しているだけでも立派だと思う。
