龍玖はストリートファッションに疲れ始めているらしい。
もう少しきちんとした服を着れるようにしたい、とのこと。
ファッションのサイトばかり見ていた彼は今は建築に傾倒している。
brutalistと言われる建築スタイルが好きだそうである。
彼の通っている大学のキャンバスもそのスタイルである。
安藤忠雄のサイトを送ったら、こういう建築好き、と言っていた。
彼と話終えた後、laptopのブラウザに開いていた、安藤忠雄の設計した建築の写真を見ていた。
そのうちに中之島にある、こども本の森という施設について書かれた記事を見つけ、興味を持った。
図書館ではないので、本の貸し出しはないそうだけど、そこにある本を読んだり、持参した本を読むことが出来るらしい。こども達がゆっくり読書を楽しめるように、廊下や、階段の高さなどがこどもの体格に合わせて作られている。筒状になった壁中張り巡られた本棚に本が入っている。幼少時、夢見た、本に囲まれた空間がそのまま存在していることに感動した。
こどもの頃にこんな空間が近くにあれば、通い詰めていただろう。
私の方は相変わらずものを無くそうと努力する日々である。
洋服を処分したら、次は本に取り掛かる。随分減ったけれど、まだ500冊以上残っている。
私には苦行である。
誰か手伝ってくれる人が欲しい。