lulu_batailleの日記

日々起こった事、思った事を記していきます。

映画を観る

お客さんたちが午後3時に戻って来られた。そのまま2人ともシャワーを浴び、ガウンに着替えてリラックスモードに入られた。出かけるのを止そうか、と考えていたのだが、ゆっくりしてもらいたいので、映画を観ようと決め、家を出た。
大きな映画館へ行くのは嫌だったので、立誠シネマでBanksyが監督したドキュメンタリー映画「Exit Through the Gift Shop」を観ることにした。この映画館へ来るのは初めてである。コンタクトレンズを入れていて遠くが見えないため、一番前の席に座った。ものすごく座り心地が悪かった。
映画の内容は、ビデオを撮るのが大好きなフランス人の男性が、ひょんなことでグラフィティアーティストを撮ることになり、そうするうちにBanksyに出会い、彼と行動を共にするようになる。彼に今まで撮ったFootageを映画にするべきだ、と言われた。その気になり、ランダムにくっつけたフィルムを適当に加工して作ったものをBanksyに見せたら、その才能の無さに絶望され(このことは本人は気づいていない)、どうせだったら君もグラフィティをやってみれば、と言われその気になり、創作活動を始めたら止まらなくなり、ロサンジェルスにある元テレビ局の建物で大々的に自分の展覧会をやることにした。BanksyやShepard Faireyに控えめに書いてくれた推薦文を大々的に看板にし、LA Weeklyなどのメディアに取り上げられ、凄まじい広告を掲げて、見事に初展覧会を成功させたというサクセスストーリーである。
主人公の作品と人間性のように、裏になんの意味もない、Straightforwardな映画だった。それなのに考えさせられる。
アートに携わる人にとっては後味のあまり良くない映画かもしれない。色々帰り道に考えたけれど、面倒になってきた。恐らく思うことはみんな一緒だろう、というか他に考えられないほど、彼の言いたいことは明らかだった。