堺は穴子が美味しい、と北大路魯山人の彼の著書に書かれているらしい。
一時は穴子加工業を営む会社、または穴子料理を出す店は市内に二十数軒あったそうである。
今では料理店は2軒、加工工場は一社のみになっている。
その加工工場と料理店を営む会社が、1年に数回、工場の中で穴子づくしの会を開いている。
穴子を気軽に家で食べてもらえる様に、冷蔵庫に入っている調味料で出来る一品をいくつか紹介してくれた。
前菜でいただいた穴子の肝と、後半で穴子一尾を使った巨大にぎりがすごく美味しかった。
代表によると、催しやイベントの一環として、地方のデパートに出張販売中、子ども達に「穴子は知っているか。」と訊ねたら9割は「知らない。」と答えるそうである。
「知っている。」と答えた1割の子ども達は、回転寿司屋さんで食べた、または見たことがあるとのことだった。
代表は「だけど回転寿司店で出している『穴子』はアナゴではないんです。」と言っておられた。
調べたらウミヘビの一種だった。
キッチン横に置かれている水槽には穴子が2匹入っていた。
うなぎと同じく、穴子も毒性がある。
下処理に時間がかかるため、穴子の加工を専門的に行う店が必要だけど、廃業していく店が後を絶たないそうである。
昆布と状況がよく似ている。
龍玖と瑞麗さんにも食べて貰いたいので、真空パックにした、焼き穴子を購入した。
私も出来るだけ食べる様にしよう、と思った。